1995年にWindows95が発表されたのを皮切りに、わが国でもインターネットやITと呼ばれる技術は飛躍的に普及し、今では暮らしの中になくてはならないものになりました。
かつては秋葉原の家電量販店で、「インターネットを下さい」という人がいた、というような笑い話がありますが、今では子供から老人まで、スマートフォン片手にゲームやナビ、SNSなどを軽々と使いこなすことが当たり前の時代になりました。
目まぐるしいばかりの技術革新を経て、ITの主役はパソコンから携帯電話、さらにはスマートフォンなどと様変わりするとともに、その利用方法も文字だけのメールから、SNSのような多様なコミュニケーション手段が出現するに至りました。これは人類がかつて経験がしたことがない、急激で、根本的な社会構造の変化だと言っても過言ではないでしょう。
とはいえ、その変化があまりにも急激であることから、「デジタルデバイド」という言葉に象徴されるように、そういった技術を使いこなすことの恩恵を享受している人々がいる一方、その変化に取り残されたり、振り回されたりしている人々が少なからずいることも否定できない事実です。それどころか、ともすればITを利用した様々な犯罪や問題などが新たに発生することにより、ITそのもののに疑問を呈する人々さえ少なからずいるというのが現在の状況です。
しかし、一面でITにより社会の様々な問題が解決されたり、かつては困難だったり、不可能だと思われていた様々なことが簡単に実現できるようになったのも事実です。ITに限らず、大事なことはその技術を利用して私たち人間がより豊かで住みやすい社会を実現することにあります。
現在は当たり前に利用されている自動車や、電化製品などといった技術も、かつてはいまのITのように最先端技術で、その存在そのものを否定したり、それを利用しようとする世の中の変化に抗う人々も少なからずいました。ところが現在では社会の中で不動の地位を占め、それらの技術なくしては、現在の社会が成り立たないくらいの根幹の技術となるとともに、私たちの暮らしを豊かにしてくれています。
そういった技術と同じように、ITもまた、すべての人々の生活を本当の意味で豊かにしてくれるはずです。今、ITはスティーブ・ジョブズや、ビル・ゲイツなどといった偉大な開拓者たちによる「天地創造」の段階は終わり、彼らが作り上げてきた技術の恩恵を全ての人々のために利用できるあたりまえのものにする段階に来ているというのが私たちの認識です。
わが社の社名の「シフトシステム」という言葉には、システム会社としての社名だけではなく、「世の中の仕組み(=システム)を、変化(=シフト)させる」という意味も同時に込められています。つまり、ITを使って、世の中のシステムを変化させる、それも、より良いものに変化させることが私たちに課せられた使命なのです。
誰でも水道の蛇口をひねればあたりまえに水を使えるように、誰もがその存在そのものすら意識することなく気軽にIT技術を活用できる世の中を実現したい、人々に恩恵を与えるものにしていきたい。すべての人々が本当に必要とするIT、人々を豊かにするIT技術の実現したい。それが私たちの願いです。そんな世の中の実現を目指して日々精進しています。
代表取締役
亀田健司